ある方に聞かれました
某所で買ったカシミア100%と表示されているセーターを
間違えて洗濯機で洗ってしまったけれど
ぜんぜん縮まなかった、どういうわけ?
ニセモノとは断言できないけれど
上質の物ではないんでしょうねと答えました
※ぬるま湯で専用の中性洗剤を使い短い時間手洗いをすれば
カシミアでもウールでも洗えます
私なりに想像してみました
本来、ウール(獣毛という意味なので羊、カシミアなどの総称)は
毛がカールしていて空気を包み込む量が多いので軽くて暖かいのです
カールしているからこそ常温で洗うと縮まってしまう癖を持っています
洗っても縮まないということは暖かくないウール
本当は市場に出せない屑のカシミアではないかと思います
でも日本の法律では屑糸でもカシミアから取れれば
カシミアと表示していいことになっています
最近多くなった洗えるウールという物も同様です
洗えるウールということはウールの特性を持っていないという
ことでもあるのです
昔は本当に暖かくて上等な品質のものを厳選して
製品に仕上げ市場に流していました
ただ安くして売れればいいという社会になってしまったようです
これは繊維だけでなくあらゆる物がそうなってしまった気がします
ある意味では品質が落ちた、本物が少なくなり
ニセモノが横行しているということでしょう
繊維は安くしようと思えば悪質の糸を粗く織って
さらに糸の量を半分にすればかなり安くすることが出来ます
価格だけで選ぶと2年でダメになってしまうスーツになるわけです
高くても良い物を長く使えばエコですし
結局は得をするのではないかと思うんですが、、、、